所有する墓地サイズが1区画の方は、通路に向くようにお墓を建てるしかないのですが、2区画以上所有の方は墓地を横長に使うか、縦長に使うか、また墓石の向きをどうするかを決める必要があります。
当苑は通路の関係上、一区画所有者のほとんどが東または西向きで、一部角地や浄ブロックの方が南向きで建てられています。
仏教では四方八方に仏の世界がありますので、お墓をどちらに向けて建ててはいけないという教えはありません。すべてが良い方角ということになります。それが大前提なのです。ただ生活習慣の中に上座、下座という考え方があり、そのような観点からお墓の向きに関するアドバイスや迷信が広がったようです。

最も有名なのは「北向きに建てない」でしょう。仏教誕生の地・インドでは、神々の住むヒマラヤ山脈が国の北側にあり、人間界が南側に位置する関係から、北を聖なる地の上座、南を人間が暮らす下座としています。したがって日本でも北へ向ける建て方はあまり見られません。
また浄土真宗など南無阿弥陀仏と称える宗派では、西に阿弥陀の極楽世界があるという「西方浄土」の思想から西に向ける方も多く、東から昇る太陽の勢いに乗ずるように東向きも良しとされています。当苑では全区画北向以外で建立できます。瀬戸内海と厳島神社のある南向きに建てる方も多くいらっしゃいます。
